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連続フォーラム「アートがつなぐサイエンス・テクノロジー・倫理・美学」

2018年10月―2019年2月
会場:國學院大學渋谷キャンパス
主催:国際交流基金アジアセンター  
共催:國學院大學平成30年度学部研究費による共同研究「アート、サイエンス、テクノロジー、倫理をつなぐプラットフォーム形成のための調査研究」
  • 三原聡一郎《  鈴》(インスタレーション/2013)

  • 長谷川愛「(不)可能な子供、01:朝子とモリガの場合」(インスタレーション、2015)

    Ai Hasegawa “(Im)possible Baby, Case 01: Asako & Moriga” (Installation/2015)

  • Photo: Jun Yokoyama

    “BORDERING PRACTICE” (MeCA | Media Culture in Asia: A Transnational Platform)
    Date: February 9, 2018 Venue: WWWX, Tokyo
    Artists: tofubeats, KimoKal, Meishi Smile, Ryan Hemsworth, Meuko! Meuko!, PARKGOLF, similarobjects
    Program Director: tomad (Organizer, DJ, Head of Maltine Records)
    Stage Visual: huez

     

  • 『ASIAN MEETING FESTIVAL 2015』公演風景 ©Kuniya Oyamada/ENSEMBLES ASIA

アート、サイエンス、テクノロジー、倫理等の分野を横断的に結びつける現代アートの実践をテーマとする連続フォーラムを開催。

連続フォーラムは、各回に国内外アーティスト、科学者、技術者を招へいし、それぞれの実践の核心と問題点に迫るほか、来場者を交えた意見交換の場を創出します。さらに、現状のサイエンスやテクノロジーの諸要素を取り込み、人々にそれらを感覚可能にするアート表現をテーマとし、それらが示す社会への批判的な態度や未来社会への予見に対し、学術研究の視座から意義や問題提起等を行います。現代の先端的な科学技術(バイオテクノロジー、生命科学、脳科学、宇宙科学など)を取り入れるアーティストと研究者との対話を通じ、アートとサイエンス、テクノロジー、さらには倫理をつなぐ理論と実践のプラットフォームを形成する事を目指します。

第4回「ミクロな世界を感知すること――放射線、人間、環境」

私たちは古くから多種多様な科学的知見と技術を用いて、知覚できない世界を感知可能なものにしようと努め、そしてその世界を想像力によって色付け、意味を与えてきました。そうした世界に住まう放射線は、2011年3月11日以降、私たちの生(命/活)にとって際立った存在になっています。今後私たちはこの存在をどのように色付け、意味を与えていくのでしょうか。本フォーラムでは、2013年に放射線をメディウムとした作品《  鈴》を発表したアーティスト三原氏、放射線モニタリング技術の専門家である眞田氏、さらには東京電力のリスクコミュニケーターとして原子力発電所と社会を結ぶ木元氏の3名によるレクチャーと、参加者とのディスカッションを通じて、これからの放射線と環境、人間の関係を考えて いきます。

2019年2月27日(水)

[第1部]16:00‐18:00 [第2部]18:00‐19:00

会場:國學院大學渋谷キャンパス3号館3307教室

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「ミクロな世界を」フライヤー(1M)
三原 聡一郎(アーティスト)

世界に対して開かれたシステムを提示し、音、泡、放射線、虹、微生物、苔、気流、土そして電子など、物質や現象の「芸術」への読みかえを試みている。2011年より、テクノロジーと社会との関係性を考察する「空白のプロジェクト」を国内外で展開。北極圏から熱帯雨林、軍事境界からバイオアートラボといった、アートの実践の場から極限環境に至る場で、これまでに計8か国10か所で滞在制作を実施。近年の主な個展に「空白に満ちた場所」(クンストラウム・クロイツベルク/ベタニエン、ドイツ、2013/京都芸術センター、2016)。主な受賞歴にアルス・エレクトロニカ、トランスメディアーレ、文化庁メディア芸術祭など。http://mhrs.jp

三原氏メディアアート交流事業関連イベント
展覧会:Internet of (No)Things―遍在するネットワークと芸術の介入

眞田 幸尚(国立研究開発法人日本原子力研究開発機構)

福島研究開発部門福島環境安全センター放射線監視技術開発グループリーダー。理学博士。核燃料サイクル開発機構に入社後、再処理施設の放射線管理の現場にて放射線モニタリング機器の開発に携わる。福島事故直後より福島県を中心とするモニタリング技術に関わり、有人のヘリコプターを用いた航空機モニタリング、無人機を用いたモニタリング等の国家プロジェクトの中心的な役割を果たす。https://researchmap.jp/sanayuki/?lang=japanese

木元 崇宏(東京電力ホールディングス株式会社福島第一廃炉推進カンパニーリスクコミュニケーター)

東京電力に1991年入社して以降、原子力部門にて原子力発電所の建設、設備補修、放射性廃棄物処分、保全の高度化、システム開発など多岐に渡り従事。東日本大震災が発生した際は、福島第二原子力発電所で勤務していた。福島第一の事故後は、地域住民の方々のサポート、地元自治体への説明、地元マスコミへの説明などを経て、現在は東京にてスポークスパーソンとして記者会見の対応を行っている。

第3回「明るい??家族計画:科学技術と倫理、スペキュラティブ・デザインによるアプローチ」

2018年11月末、中国のある科学者が遺伝子を改変した受精卵を使用して双子の女児が生まれたと発表し、世界中の人々に驚きと混乱を招きました。この発表が衝撃的だったのは、学術研究のみならず、生命や人間存在に深く関わる倫理的な問題を多分に孕んでいたからです。こうした先端科学技術と倫理の問題にアートはどのようなアプローチをとるのでしょうか。本フォーラムでは、生物学的課題や科学技術の進歩をモチーフに、現代社会に潜む諸問題を掘り出す作品を発表している長谷川愛氏と、現象学・フランス哲学を基盤に性や家族などの倫理的問題について考察する小手川正二郎氏によるレクチャーのあと、そして参加者とのディスカッションを通じて、この問いについて考えていきます。

日時:2019年1月17日(木)

【第1部】15:00~16:30、【第2部】17:00~18:30

会場:國學院大學渋谷キャンパス 5号館3階 5302教室

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「明るい??家族計画」フライヤー(1M)
長谷川 愛(アーティスト、デザイナー)

バイオアートやスペキュラティブ・デザイン、デザイン・フィクション等の手法によって、テクノロジーと人がかかわる問題にコンセプトを置いた作品を多数発表。岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー[IAMAS]卒業後に渡英。2012年英国Royal College of ArtにてMA修士取得。2014年から2016年秋までMIT Media Labにて研究員、MS修士取得。2017年4月から東京大学特任研究員。「(不)可能な子供/ (im)possible baby」が第19回文化庁メディア芸術祭アート部門優秀賞。森美術館、アルス・エレクトロニカ等、国内外で多数展示。http://aihasegawa.info

長谷川氏メディアアート交流事業関連イベント
展覧会:Internet of (No)Things―遍在するネットワークと芸術の介入

小手川 正二郎(國學院大學准教授/現象学・フランス哲学)

1983年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科修了。著書に『甦るレヴィナス――『全体性と無限』読解』(水声社、2015年)、訳書にマルカ『評伝レヴィナス』(共訳)、共著に『続・ハイデガー読本』、『終わりなきデリダ』など。最近の関心は、性差の現象学(フェミニズム、男性性)、家族の現象学(親子関係、養子縁組、虐待)、責任の現象学(日本国内の難民問題)。

https://researchmap.jp/kotegawa/

第2回「いまネットレーベルから生まれる音楽―流通・都市・経験―」

オンライン流通による作品の視聴環境やサービスの変化は、文化の形成プロセスにもさまざまな影響を生みだしています。本フォーラムでは、今日的な音楽産業の状況とネットレーベルの活動を概観し、「アジア」の音楽シーンの現在について考えていきました。ネットレーベルMaltine Records 主宰のtomad(トマド)氏による、アジアのアーティストのおすすめ音楽も紹介。今もっとも顕著な変化をみせる「音楽」を取り巻く状況を参照することで、メディアテクノロジーによる手法や思想、価値観がどのような文化を導いていくのか、これからの可能性について来場者とともに考えました。

 

 

日時:2018年11月15日(木)

【第1部】16:10~17:40、【第2部】18:00~19:30
会場:國學院大學渋谷キャンパス120周年記念1号館 305教室

キーワード:ネットレーベル、プラットフォーム、Maltine Records、音楽産業、サブスクリプション、ストリーミング

参考図書:『STUDIO VOICE Vol.43 Flood of Sounds from Asia いまアジアから生まれる音楽』(INFASパブリケーションズ、2018年9月20日発売号)

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「いまネットレーベルから生まれる音楽」フライヤー(1MB)
tomad(オーガナイザー、DJ、Maltine Records主宰)

國學院大學文学部哲学科卒業。2005年、当時15歳でインターネットレーベル「Maltine Records」を開始。これまでに170タイトルをリリース。同レーベルは国内外のメディアでも紹介され、ダンスポップミュージックの新しいシーンと、東京の同時代のイメージを象徴する存在として注目されている。これまでに、マニラや中国、ニューヨークでもイベントを開催し、海外アーティストの楽曲リリースも多数。2015年には設立10周年を記念し、レーベルの活動をまとめた『Maltine Book』(スイッチパブリッシング)を刊行。

http://maltinerecords.cs8.biz

日高 良祐(首都大学東京助教/メディア研究、ポピュラー音楽研究者)

デジタルメディア技術の受容過程とそれに合わせて生じる文化変容に関心を持ち、主にインターネットを介した音楽流通を対象にした調査を行う。最近の仕事に共著「『ネット文化』としてのMODの受容――1990年代における音楽ファイルフォーマットの伝送実践」(毛利嘉孝編著『アフターミュージッキング ―実践する音楽―』東京藝術大学出版会、2017年)、「サニーデイ・サービスによる音楽メディア選定の魅力と体力」(『ユリイカ2018年1月号 特集=サニーデイ・サービス』青土社、2017年)ほか。首都大学東京システムデザイン学部インダストリアルアート学科助教。

http://ryskhdk.net

第1回「音の芸術を構成するもの―聴く・再生・演奏の関係性から」

音楽、美術、メディアアート、映像、舞台芸術……等、様々な表現ジャンルの構成要素にある「音」。今回のレクチャーでは、現在の芸術文化の動向を「音」から批評的に捉え、サウンドアートをはじめとする表現とその理論を紹介。さらに、ターンテーブルを使った演奏で活躍するdj sniff氏のデモンストレーションを交え、「聴く・再生・演奏」の関係性から、「音楽」のありようを考察しました。

 

 

日時:2018年10月25日(木)

【第1部】16:10~17:40、【第2部】18:00~19:30
会場:國學院大學渋谷キャンパス 5号館3階 5302教室

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「音の芸術を構成するもの」フライヤー(386KB)
dj sniff (ターンテーブル奏者、DJ、キュレーター)

1978年生。2004年にニューヨーク大学インタラクティブ・テレコミュニケーションズ・プログラム(ITP)で修士課程修了後、2012年までオランダのSTEIM電子楽器スタジオでArtistic Directorとしてリサーチ、キュレーション、レジデンシープログラムを担当。演奏家としてはターンテーブルと独自の演奏ツールを組み合わせながら実験音楽/インプロビゼーション/電子音楽の分野で活動。これまでにレバノン、イギリス、ドイツ、日本、台湾のレーベルから作品をリリースし、エヴァン・パーカーや大友良英らと共演をしている。2017年まで香港城市大學School of Creative Mediaで客員助教授を務め、現在は東京に拠点を移しアジアン・ミーティング・フェスティバル(AMF)のコ・ディレクターを務める。
http://www.djsniff.com

金子 智太郎(美学、聴覚文化論研究者)

1976年生。最近の仕事に論文「環境芸術以後の日本美術における音響技術──一九七〇年代前半の美共闘世代を中心に」(『表象』12号、2018年)、「一九七〇年代の日本における生録文化──録音の技法と楽しみ」(『カリスタ』23号、2017年)ほか。共訳にジョナサン・スターン『聞こえくる過去──音響再生産の文化的起源』(中川克志、金子智太郎、谷口文和訳、インスクリプト、2015年)。雑誌『アルテス』でサウンド・スタディーズ/サウンド・アートをめぐる洋書レビュー連載(2011~15年)。日本美術サウンドアーカイヴ共同主催(2017年~)。東京藝術大学等で非常勤講師を務める。
https://tomotarokaneko.com

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CULTIVATING CURIOSITIES

連続フォーラム「アートがつなぐサイエンス・テクノロジー・倫理・美学」

主催:国際交流基金アジアセンター  
共催:國學院大學平成30年度学部研究費による共同研究「アート、サイエンス、テクノロジー、倫理をつなぐプラットフォーム形成のための調査研究」
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